登山は自然を体感し、体力を鍛え、心も身体も健康になる素晴らしい体験です。
しかし、特に中高年の登山初心者にとって、安全かつ楽しく登山を行うためには適切な装備をしっかり見極め、その使用法を熟知する必要があります。
ここでは私げんぶが、中高年登山初心者の最重要アイテムのひとつと考えている「ダブルトレッキングポール」について、解説していきます。
ダブルトレッキングポールはバランスをとるアイテムというだけではなく、正しい使い方により険しい地形や長距離の登山でも、その力を最大限に発揮することができるよう、メリットと、その正しい使い方に焦点を当てています。
膝や関節への負担を軽減し、体力の消耗を均等に分散させることで、より長い時間、登山を楽しむことができるのです。
人により今まで敬遠していた山での登山体験も可能になることでしょう。
この記事では特に、具体的な実践法や練習法、テクニックなどを3つの動画を盛り込んで説明していますので、登山初心者や中高年の登山者に、とても有意義な内容になっていると思います。
ぜひ最後までしっかり見て、皆さんの登山ライフに役立ててください。
第1章: ダブルトレッキングポールの正しい使用法
ダブルトレッキングポールの効果的な使用は、登山のパフォーマンスを大きく向上させます。
以下のポイントに従って、ポールを正しく使用しましょう。
正しい持ち方
- ストラップの利用:
- 手をストラップの下から通し、上からストラップごとグリップを握ります。
- これにより、グリップへの過度な圧力を減らし、手の疲れを軽減します。
- ポールの長さ
- 脇を締めてトレッキングポールを持ち、まっすぐに立ちます。
- ポールを持って肘が直角に曲がるように調整できれば、それが最適な長さ。
- だいたいの目安は、身長×0.7。骨格により個人差がありますので実際に持って調整すること。
https://youtu.be/ZSaS2GkPk5g?si=q-jXdHA2Z-nAMNox
歩行の基本
- ポールの位置:
- ポールは常に体の斜め後ろ向きで、前に出した足と反対のポールで地面を突きます。
- このリズムを維持することで、自然な歩行が可能になります。
- 平地の歩行がトレッキングポール使用法の基本になります。
歩行練習法
- 段階的な練習:
- 初歩:最初は両手をだらんとし、ポールを引きずって歩きます。
- 進行形:次に、引きずったまま自然に腕を振りながら歩きます。
- 実践形:最後に、地面にポールを突き、常に斜め後ろの角度をキープしながら歩きます。
これらの基本をマスターすることで、ダブルトレッキングポールを使った登山はより安全で快適なものになります。
地形に応じたポールの使い方を身につけることで、どんな山道でも自信を持って歩くことができるようになるでしょう。
第2章: 地形別のダブルトレッキングポールの使い方
ダブルトレッキングポールは、様々な地形で異なる使い方が求められます。
それぞれの地形に合わせたポールの使用法を理解しましょう。
登り坂での使用法
- ポールの長さの調整:
- 急な登り坂では、ポールを短めに設定します。
- これにより、体を効率的に引き上げることができます。
- ポールの突き方:
- 登る際は、ポールで体全体を押し上げるようにサポートします。
- 基本的に登り坂は、平地と同じ、斜め後ろ向きに突くようにしましょう。
げんぶさん、どうして登りでポールを斜め後ろ向きにするの?
すざくちゃん、考えてみて。
登りで、前にポールを突いて力を入れたらどうなると思う?
うーんと
体が起きて、後ろに押す感じになるわね。
そうなんだ。
登りで、ポールを前に突いて力を入れてしまうと、
自分自身を後ろの斜面に突き落とす姿になるんだ。
ホントだ、怖い!
前に突いたポールに、
無意識に力を入れてしまうと、後ろに転落しちゃうのね。
そうだよ。
正しいポールの使い方を癖づけておくのは、とても大切なんだ。
簡単な登山の時に、トレッキングポールを使用して、
練習しておくといいんだよ。
下り坂での使用法
- ポールの長さの調整:
- 急な下り坂では、ポールを長めに設定します。
- ポールで前方の下にある地面をしっかりとサポートすることが重要です。
- ポールの突き方:
- 下り坂では、ポールを前方に突き、膝への負担を減らします。
- 体重をポールでサポートすることで、バランスを保ちやすくなります。
あくまでトレッキングポールはサポートアイテムです。
体重を預け過ぎると、ポールの先が滑ったり、ポールが破損したときに転倒などのトラブルのもとになります。
比重としては、「足8:ポール2」という加重バランスを心掛けてください。
ポールに頼りすぎるのはいけないのね。
そうだよ。
ポールの先は接地面が小さいので、
ラバーがあっても滑りやすいんだよ。
お年寄りが持つ杖とは違い、
トレッキングポールの場合は、
主役が足で、ポールはサポートという意識が大切なんだよ。
不均一な地形での使用法
- 地形の読み方:
- 不均一な地形では、地面の状況を正確に判断し、ポールの使用法を調整します。
- 上手に使うと揺れ石などを事前に察知することができます。
- ダブルポールの活用:
- 石や根が多い地面では、ポールにより安定したステップを可能にします。
- 両手にポールを持つことにより、リュックが左右に揺れるのを防ぎ、体への負担と疲労を軽減します。
- 滑りやすい地面では、ポールを突くことで、転倒などを防ぎます。
地形に合わせたトレッキングポールの使用法を身につけることで、いろいろな場面で安全かつ効率的に進むことが可能になります。
各地形でのポールの使い方を習熟し、実践していくことで、登山の楽しさと安全性を高めることができます。
第3章: トレッキングポールのメンテナンスと安全に関するアドバイス
トレッキングポールの適切なメンテナンスを知ることで、ポールを最適な状態で長持ちさせることができます。
そして、お手入れの時に不備に気づくことで、突然のトラブルを回避する可能性もあるのです。
トレッキングポールのメンテナンス
- 定期的な清掃:
- 登山後は、ポールの汚れや泥をきれいに拭き取ります。
- 湿った地域で使用した後は、ポールを完全に乾燥させるといいでしょう。
- パーツの点検と交換:
- 定期的にポールの各部品、特に伸縮部分や先端のラバーを点検します。
- 損傷や摩耗が見られる場合は、部品を交換してポールの性能を維持しましょう。
安全な使用のためのアドバイス
- 適切な長さの設定:
- 登山の地形や自分の身長に合わせて、ポールの長さを調整します。
- 正しい長さは、歩行の効率と安全性を高めます。
- ストラップの正しい使い方:
- ストラップを正しく使うことで、ポールのコントロールを向上させ、手の握力疲れを軽減します。
- ストラップの使用法を間違えると、転倒時に怪我のリスクが増える可能性があります。
ポールの保管
- 適切な保管場所の選択:
- ポールは湿気のない、涼しい場所に保管します。
- 直射日光や高温多湿の環境を避けることで、ポール、特にラバー部分の寿命を延ばすことができます。
- 伸縮ポールの扱い:
- 伸縮式ポールは使用しない時は縮めて保管します。
- これにより、伸縮部分のばねの寿命を保ちます。
トレッキングポールの適切なメンテナンスと安全な使用法を実践することで、ポールは長期間にわたり最良の状態で使用することができます。
これらの習慣を身につけることで、ポールは信頼できる登山のパートナーとなります。
まとめ:ダブルトレッキングポール完全ガイド
この記事を通じて、ダブルトレッキングポールの使用法からメンテナンスまで、登山におけるポールの活用方法を、動画も用いて、詳細に説明しました。以下に主要なポイントをまとめます。
- 第1章:ダブルトレッキングポールの正しい使用法
- 正しい持ち方とストラップの利用方法。
- 歩行の基本、特に平地でのリズムの維持。
- 段階的な歩行練習法。
- 第2章:地形別のダブルトレッキングポールの使い方
- 登り坂と下り坂でのポールの長さの調整。
- 不均一な地形でのポールの効果的な使用法。
- 第3章:トレッキングポールのメンテナンスと安全に関するアドバイス
- ポールの定期的な清掃とパーツの点検。
- 正しい長さの設定とストラップの使用法。
- 適切な保管方法。
各章には、理解を深めるための動画や画像を含めて、実践的なアドバイスを提供しています。
この記事が、登山初心者や、40代・50代・60代の中高年の登山愛好家にとって、より安全で楽しい登山体験を実現するための参考になれば幸いです。
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