王子公園駅~上野道~摩耶山~天上寺~青谷道~王子公園駅
約10キロメートル、平均所要タイム5時間。
登山レベルは★4つの中級者コース。
摩耶山を南から登ると、どのルートも急登で、中級レベルになります。
今回、登りの上野道、下りの青谷道とも、旧天上寺の参詣道です。
阪急「王子公園駅」東口からスタートです。
東口の前にはコンビニがあるので、食料や飲料を調達できて便利。
道を渡り左に行き、公園の入り口から入り北に進みます。
どのルートを通ってもいいので、とにかく神戸高校を目指していくこと。
舗装道ですが、登り坂がどんどんきつくなってきます。
神戸高校を過ぎて、右に曲がり、しばらく歩くと「上野道登山口」に到着。
上野道は毎日登山で人気コース。
きれいに整備されています。
急登なので、ポールが大活躍。
鉄棒がある場所を過ぎると、五鬼城山展望公園。
五鬼城山展望公園
摩耶山は水の豊富な山なので、鳥の声に癒されます(#^.^#)
急登をグングン登っていくと、分かれ道に出会います。
直接「掬星台」に向かう道と、「摩耶ビューライン・虹の駅」方面経由で「掬星台」に行く道。
「摩耶ビューライン・虹の駅」方面へ進みます。
ほどなく、ケーブルとロープウェイの摩耶ビューラインの「虹の駅」に着きます。
摩耶ビューライン
まやビューラインは、ケーブルカーとロープウェーからなり、摩耶の山上とふもとを結びます。
摩耶ケーブルで、ふもとの摩耶ケーブル駅から途中の虹の駅まで約 5 分。虹の駅で摩耶ロープウェーに乗り継ぎます。
ロープウェーの虹の駅から約 5 分で、摩耶山上の星の駅に到着します。
通常は 20 分間隔で運行しており、乗客多数の際は増発運転いたします。
冬の間は運休しています。営業時間・料金 – 六甲・まや空中散歩 (koberope.jp)
そのすぐ上には「摩耶花壇」跡があります。
摩耶花壇
1926年(大正15年、昭和元年)に建てられた木造モルタルの洋館。
お洒落な3階建て宿泊施設で、食事処や岩風呂(サウナ)もあり賑わっていた。
1960年ごろに解体され、跡地にバンガローと茶店がオープンしたが、現在は廃墟となっている。
さらに少し進むと、「峠茶屋」跡がある。
峠茶屋(下のアメヤ)
「峠茶屋」は「下のアメヤ」と呼ばれ、親しまれていた。
おはぎ、ぜんざい、きな粉餅、焼きとうきび、昆布菓子の他に「ネコのフン」と呼ばれるユニークなお菓子が売られていたという。
近くには「阿福(お福)茶屋」という茶屋もあった。
歴史を感じる宝篋印塔や長石を横目に見ながら、さらに山道を進むと、三叉路に出ます。
左は今回の帰路で使う「青谷道」、右は摩耶山頂「掬星台」に向かう道。
右手に進みます。
三叉路からすぐに、旧天上寺跡の下の仁王門。
ここは摩耶遺跡の一番の見どころであり、一番の踏ん張りどころ。
なぜなら、旧天上寺跡は摩耶山頂までの7分目であり、仁王門から境内まで、340段強の急階段。
ここまで追い込んできた体には、この急階段がかなりの難関。
過去に、参加したハイキングで、主催者のチラシ担当者が急登だらけの摩耶登山道を知らなかったのか、「初級者コース」と表記。
それを信じて参加した人たちが、この旧天上寺跡の階段のあっちこっちに、マグロのようにくたばって転がっていたのを思い出します。
なんとか踏ん張って登りきると、唐突に明るい。
「摩耶史跡公園・旧天上寺跡」です
摩耶史跡公園・旧天上寺跡
1976年(昭和51年)1月30日未明、賽銭泥棒による放火のため、仁王門や一部の塔頭・庫裏を除いて全焼した。
現在は北方約1 kmにある摩耶別山(天上寺創生の地とされる)に場所を移して再建された。
旧境内は摩耶山歴史公園として整備されており、旧伽藍の解説板などが整備されているほか、焼け残った仁王門も残されており、石垣や石段なども往時を偲ばせる。(出典:ウィキペディア)
ある年の台風の後に登った時、この公園の出口に、倒れた親子杉がいい感じに看板の支柱にぶっ刺さっていました。
「邪魔だな~、いつか撤去するのかな?」と思っていたら、いつしか、看板が設置され名所のようになっていて笑いました。
皆さん、頭打たないようにかがんで通ってください。
旧天上寺跡を過ぎると、最後の追い込み。
イタチの最後っ屁のように、ここもなかなか厳しい急登です。
登りきると、摩耶山頂公園「掬星台」。
摩耶ロープウェイ山上「星の駅」があります。
掬星台
掬星台(きくせいだい)は、兵庫県神戸市の六甲山地に属する摩耶山の山頂近くにある展望広場である。
日本三大夜景の一つ。
標高700mに位置する。
摩耶ロープウェーの星の駅の駅前にあり、広場の北側には摩耶自然観察園が隣接する。
“手で星を掬(すく)える”ほどの絶景の夜景が遠くまで広がっていることからその名前の由来にもなっている。
(出典:ウィキペディア)
掬星台から、現在の「天上寺」までは、約10分ほど歩きます。
今回は正門である「山門」から入るために、バス道を進みました。
山門から入ると、長い階段が続きます。
途中の手水舎の龍が、眼光鋭く立ち上がってのが印象的。
初秋には天上寺の庭のフジバカマに、渡り蝶のアサギマダラが大群で訪れるのが名物になっています。
階段を上がると目の前に広がる大伽藍。
真言宗「忉利天上寺」です。
摩耶山「忉利天上寺」(真言宗)
本尊は「十一面観音菩薩」と、お釈迦様のお母さまである「仏母摩耶夫人尊」。
忉利天上寺は大化2年(646年)に孝徳天皇の勅願により、インドの伝説的な高僧法道仙人が開創したと伝わる。
後に空海(弘法大師)が渡唐した際、梁の武帝自作の摩耶夫人尊像を持ち帰り、同寺に奉安したことから、この山を「摩耶山」と呼ぶようになったとされる。
最盛期には多くの塔頭、僧坊を抱えており、最も栄えた頃は3,000人の僧を擁する摂津地方第一の大寺だったと伝わる。
仏母を奉ることから、安産祈願、女性の病気平癒祈願でも有名。
「腹帯」発祥の寺。
(出典:ウィキペディア)
天上寺は、かなりのパワースポット。
並々ならぬ気に圧倒され、頭の中の無駄なゴミが、吹き飛ばさるような感覚。
ゆっくり深呼吸すると、澄み切った清浄な静けさに、心が満たされます。
摩耶山に訪れた際には、ぜひ、お詣りしてほしいお寺です。
帰りは「天上寺屏重門」から出て、六甲縦走路と交わり、オテル・ド・マヤ跡の横を通ります。
森の小径を抜け、再び「掬星台」へ。
ここでちょっと腹ごなしと、お手洗いに。
摩耶山は、六甲山系でも気温が低い山。
ちなみに山では、標高が100メートル上がるごとに、0.6度温度が下がると言われています。
標高700メートルの山なので、本来なら地上と比べ温度は4度ほど低いはずなのに、摩耶山は6、7度低いうえに風も強い。
それぞれの山の情報をしっかり頭に入れて、レイヤリング(着重ね)を考えるのが大切ですね。
下りの道。
旧天上寺跡までは、登りと同じです。
下りも急なので、足元に気をつけて。
340段の階段を、苦労しながら登る人々に道を譲りながら、下っていきます。
山では、基本登りが優先。
登山のマナーをしっかり覚えて守りましょう。
旧天上寺跡を過ぎてしばらく歩くと、上野道と青谷道の分岐。
青谷道を進みます。
上野道が観光登山道とすれば、青谷道は修行登山道という感じ。
粗削りな急階段が続きます。
運が良ければ、ほら貝を吹きながら歩く行者さんに出会えます。
半分以上降りたところには、「滝行場」があります。
その下には、清水が湧き出る、水汲み場。
ここに来ると、必ずこの湧水をいただいて帰り、コーヒーを入れます。
めちゃくちゃ美味しい。
さらに進むと、「静香園」。
神戸唯一のお茶畑です。
実は神戸では、明治初頭から同30年ごろまで現在の灘区原田通や中央区割塚通一帯で盛んに茶が栽培され、神戸港の重要な輸出品の一つとなっていましたが、今ではここだけが営んでいます。
ここではお茶を飲めるのですが、開いているか開いていないかは運しだい。
静香園を過ぎると歩きやすい道。
15分ほどで青谷登山口に到着します。
ふもとのお不動様に手を合わせて、摩耶山登山は終了。
「まやばし」を渡り、道路をひたすらまっすぐに下っていきます。
兵庫県立美術館「原田の森ギャラリー」の手前を左手、「王子動物園」方面に曲がります。
阪急電鉄「王子公園駅」到着。
神戸の観光地を案内してと言われれば、歴史が深い、この摩耶山は外せません。
山自体がパワースポット。
季節により「掬星台」までロープウェイでも行けるのが魅力。
摩耶山に訪れた方は、きっと清々しい気持ちをお土産にして帰ることでしょう。
「やまごこち」ようなブログサイトを作りたい方はこちらが参考になります。
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